吉田大八監督は「桐島、部活やめるってよ」で高校生の部活におけるカースト制の妙と、一人のカリスマ高校生に振り回される生徒たちの実態を時間軸を微妙に移動させながら描くという離れ業をやってのけた。
この映画で、等身大の高校生を演じた役者たち(東出昌大、橋本愛、山本美月、松岡茉優、落合モトキ、前野朋哉等)が、その後、各種媒体で活躍しているのも、監督やスタッフに先見の明があったからだと言える。
さらに次の作品「紙の月」では、平凡な女性銀行員の気の迷いからの堕ち様を原作とは違った形で描き、宮沢りえの新しい一面を引き出した。さらに、原作にないキャラクター(お局役の小林聡美、若くしたたかな行員役の大島優子)が映画の質を底上げした。
デビュー作「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」(2007)で我々の度肝を抜き、「クヒオ大佐」(2009)「パーマネント野ばら」(2010)と着実にレベルをあげて行った吉田大八監督の最近の2本は見逃せない傑作だった。
その監督から9月22日のトークショーでどんな話が聞けるか楽しみだ。
「紙の月」
9月20日(日)19時10分~21時20分
9月22日(火)10時30分~12時30分
9月25日(金)20時00分~22時10分
「桐島、部活やめるってよ」
9月21日(月)10時30分~12時15分
9月22日(火)13時00分~14時55分
【トークショー】
9月22日(火)14時55分~15時40分
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