2014年6月12日木曜日

【第20回宮崎映画祭上映作品その10】『CURE』

お待たせいたしました!!
今回ご紹介する作品は1997年公開の『CURE』です。

監督は、第61回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」審査員賞などを受賞している黒沢清監督。不可解な連続殺人事件を役所広司さん演じる高部が真相に迫るサイコ・サスペンスとなっています。



被害者の胸をX字型に切り裂くという殺人事件が立て続けに起こっていた。
それらの事件に共通することは、犯人の犯行時の意識ははっきりしているものの、犯行動機がはっきりしていない点であった。そのことに疑問を抱いた高部は、友人である心理学者・佐久間(うじきつよし)とともにこの難事件に挑んでいく。
やがて、一連の事件に関連する人物として記憶喪失の間宮(萩原聖人)が浮かび上がってくる。しかし、高部は精神に病を患っている妻・文江(中川安奈)の介護疲れも重なり、記憶障害による進展のない間宮との会話に苛立ち、自分のペースを失い翻弄されてしまう。高部はこの事件の真相を突き止めることはできるのか・・・

ストーリーは常に緊張感のある雰囲気で進んでいきます。不可解な謎と高部の情熱に次第にストーリーにのめりこみます。
この作品では、人間の心の底に押し殺している欲望があっさりと行動に出てきてしまいます。あまりにも簡単に人を殺してしまうため、自分の感覚が麻痺してしまいます。
殺人を犯す人も犯さない人も紙一重なのではないかと・・・当たり前の世界の中に潜む違和感を『CURE』が突き付けてくれます。

見終わった後も、筆者が思慮に欠ける部分もあるとは思いますが、不可解なことが多く、考え込んでしまいます。人間を見直すためのいいきっかけになるかもしれません。

『CURE』初体験の方も、経験者の方もぜひ、ご覧ください。
そして、『CURE』について語り合いましょう!!!

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7/12(土) 15:30-18:20 『CURE』ゲストトーク付き上映
会場:宮崎市民プラザ オルブライトホール
ゲスト:黒沢 清 監督、役所広司さん
※当日朝10時より宮崎市民プラザで整理券を配布します。

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